(カテゴリー:自動売買の安全策)
AI自動売買でよくある悩みが
「バックテストでは勝っているのに、フォワード(実弾)では勝てない」
という現象です。
この“差”が大きいほど、実際の運用でDDが深まり、
連敗が増え、最悪の場合は破綻につながります。
しかし、この差は
適切な方法を取ることで小さくできる
ことがわかっています。
この記事では、
● バックテストとフォワードの成績がズレる理由
● どうすれば差を小さくできるか
● AIモデルで注意すべきポイント
● ミチビキのWFOで差が縮まる理由
をわかりやすく説明します。
① なぜバックテストとフォワードはズレるのか?
ズレが発生する理由は主に5つあります。
● 1)相場が“常に変化している”から
バックテストは“過去の答え合わせ”。
未来は同じ動きをしません。
● 2)過剰最適化(過学習)が起きている
特徴量が多すぎる
モデルが複雑すぎる
勝てる場所だけ学習する
→ これがフォワードで急に弱くなる原因。
● 3)スプレッドや滑りの影響
バックテストは理想条件。
実弾ではスプレッド拡大・スリッページで結果が変わる。
● 4)データの質の違い
・MT5のヒストリカルデータ
・リアルタイムのティック
これらの差で、同じ戦略でも成績が変わる。
● 5)モデル劣化
古いモデルを使い続けると
突然勝率が落ちることがある。
② 成績のズレを“最小限”にする方法
ここからは効果的な対策を紹介します。
1)Walk-Forward(WFO)を導入する(最重要)
WFOとは:
- 過去の一部で学習
- その後の期間でテスト(未来に近いデータ)
- これをスライドさせながら繰り返す
という手法。
WFOを使うと、
バックテストに都合よすぎるモデルが自然に削られる。
ミチビキがWFOを採用している理由はこれです。
2)フォワードテスト(デモ運用)を必ず挟む
バックテスト → すぐ実弾
この流れは危険です。
最低でも2週間はデモ運用を行い、
以下を確認しましょう。
・勝率
・DDの深さ
・トレード頻度
・連敗数
バックテストより悪すぎる場合は、
過剰最適化の可能性が高いです。
3)特徴量(FI・SHAP)を確認する
AIモデルが
“何を根拠に判断しているか”
を必ずチェックします。
● 意味のない特徴量が強く出ている
● ごく短期間の特徴に依存している
● 時間帯に偏りすぎている
これは過学習のサイン。
ミチビキのFI/SHAP表示は、
このチェックを簡単に行えるようにしています。
4)相場フィルタを入れる
バックテストでは勝てても、
フォワードで負けやすいのは
“苦手な相場が混ざっている” から。
避けるべき相場:
・超低ボラ
・超高ボラ
・トレンド転換直後
・レンジでの逆張り負け
・早朝のスプレッド拡大
ミチビキの複合フィルタは
こうした“苦手相場”を避けるよう設計されています。
5)モデルを定期的に更新する
● 週1再学習
● 月1再学習
などでモデルを鮮度維持します。
フォワード成績が急に落ちる=モデル劣化のサイン。
スケジューラで自動再学習できるミチビキは
この問題の対策がしやすい構造です。
③ バックテストとフォワードの差が小さい戦略の特徴
以下の特徴を持つ戦略は安定しやすいです。
● シンプル
● 過剰な特徴量を使わない
● 勝ち方が一定
● 相場フィルタが入っている
● ロットが安全側
● WFOを通過している
特に
“シンプルであること”は安定性の最大要因
です。
④ ミチビキが“差が小さいAI”を目指した理由
ミチビキの仕様書にもある通り、
ミチビキの根幹思想は
「過去だけ強い戦略は捨てる」
という方針。
そのために以下を採用しています:
● Walk-Forward(WFO)
● 複合フィルタ
● 連敗回避モード
● DD管理(最大DD・月次DD)
● モデル劣化チェック
● 定期再学習(スケジューラ)
● FI / SHAP可視化
これらはすべて
“フォワードの勝率を上げるための安全策”
です。
バックテストよりフォワードが強い戦略を目指している点が、
ミチビキの大きな特徴です。
まとめ:差を埋めるほど、AIは安定して勝ち始める
バックテストとフォワードの差をゼロにすることはできません。
しかし、差を“最小限”にすることはできます。
● Walk-Forwardを使う
● デモで検証してから実弾へ
● FI/SHAPで偏りをチェック
● 相場フィルタで苦手相場を避ける
● モデルを定期更新する
この5つを行うだけで、
フォワードの勝率は安定し、
DDの増加も防げます。
次回の記事では、
「調子の悪いストラテジーを切り替えるのは安全策か?」
というテーマを掘り下げていきます。
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