自動売買で勝てるかどうかを左右する最大の要因は、
実は「ロジック」ではありません。
“どれだけリスク管理ができているか”
これがすべてです。
どんなに優秀なロジックでも、
リスク管理が甘いと一撃で口座が溶けます。
- 勝率は高いのに資金が増えない
- 月単位で勝っていても大負けで台無しになる
- 連敗が走るとメンタルが崩れて停止する
こうした問題のほとんどは、
ロジックではなく リスク設計のミス から起こります。
この記事では、自動売買を運用するうえで欠かせない
3つの必須リスク管理(DD・ロット・連敗回避)
を丁寧に解説します。
1. 最大ドローダウン(DD)を最優先で考えるべき理由
自動売買で一番危険なのは、
✔「勝てるときは勝てるが、負けるときに耐えられない」
という状態。
バックテストを見るときも、勝率やPFに注目しがちですが、
本当に重要なのは 最大ドローダウン(DD) です。
DDとは:
- 口座残高がどれだけ深く沈んだか
- そこから回復するまでどれだけ時間がかかったか
この“谷”の深さを示しています。
● DDは「心理」と「資金」の両方を削る
DDが深いと、運用者は不安になり、
“やめるべきではないタイミングで停止”しがちです。
EAにとっての死亡フラグは
「不安で停止してしまうこと」 です。
● DDは“避けるもの”ではなく“管理するもの”
DDはゼロにはなりません。
どんなロジックでも必ず発生します。
重要なのは、
- どれくらいのDDなら精神的に耐えられるか
- そのDDを前提としてロットを使っているか
この“ライン”を決めておくことです。
2. ロット管理は「増やす技術」ではなく「減らす技術」
ロット管理は“攻め”のイメージがあるかもしれませんが、本質は逆。
✔ ロット管理は「口座を守るための技術」です。
自動売買では、勝つより 負けないこと のほうが圧倒的に重要。
よくある失敗例はこれです:
- バックテストで勝てる → ロットを増やす
- リアルで少し勝つ → 調子に乗ってロットを倍にする
- 連敗で一気に崩壊する
ロットを上げるのは簡単ですが、
DDを増やさずにロットを調整するのは高度な技術です。
● “必要最低限のロット”で戦う
自動売買の本質は
「長期で安定して資金を増やす」こと。
大切なのは、
- 月3〜5%で十分と割り切る
- ロットは常に控えめ
- 1ヶ月の目標リターンを決めておく
など、“無理のない運用ライン”を決めることです。
仕様書では、目標値として月次+3%前後が設定されており、
これは非常に現実的な安全ラインです。
3. 連敗回避は「メンタル保護」「資産保護」両方に効く
どんなロジックでも、
連敗は必ず発生します。
勝率60%のロジックでも、
6連敗〜10連敗が普通に起きます。
✔ 連敗こそ、自動売買の一番の敵
人間が運用している以上、
連敗が続くと停止したくなります。
- 「このEA本当に大丈夫?」
- 「今止めなければもっと負けるのでは?」
こうした不安が、運用を壊します。
● 連敗回避は「悪い相場をスルーする機能」
連敗の多くは、“悪い相場に入り込んでいるサイン”です。
そのため、自動売買の改善では次のような仕組みがよく使われます:
- 連敗が一定数に達したらトレードを一時停止
- 再開条件を「○時間経過」や「1勝したら」などに設定
- ボラティリティ低下時の連敗を避ける
- トレンド相場の反転ポイントでエントリーを絞る
これは単に「怖いから止める」ではなく、
“悪い相場に入ったら引く”という戦略的判断です。
4. 自動売買では「守りの仕組み」が整っているほど強い
良いEAほど、
“攻撃力”ではなく“守備力”が優れています。
心理だけでなく、データ的にも明らかで、
- DDが浅い
- ロット管理が安定
- リスク局面を避ける
- 無理なエントリーをしない
といった特徴を持つEAほど長期的に資産が増えます。
ミチビキでも、
- 月次リターン(monthly_returns)を管理する仕組み
- 目標月利・許容DDをもとにしたロット推奨
- 連敗回避の考え方
- KPIでの“健全性チェック”
といった保守層が設計の土台として採用されています。
まとめ:自動売買は「攻め」ではなく「守りの設計」で決まる
自動売買を始めると、
どうしても派手な部分──勝率・PF・ロジック──に目が行きます。
しかし本質は、
- どれだけDDを抑えられるか
- どれだけロットを慎重に使えるか
- 連敗時の破壊を防げるか
この3つだけと言っても過言ではありません。
自動売買は“守りのゲーム”。
守備力の高いEAが、最後に勝つ。
これが長期運用の鉄則です。
次回は「開発ログ②:XGBoost・LSTM・TFT…モデル選びの舞台裏」
記事⑧では、AIモデルの選定の裏側を紹介します。
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